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 放光山 慈眼寺(ほうこうざんじがんじ) 

 慈眼寺は、大阪の北、能勢町の山里に鎮座する古刹です。およそ1400年前、百済の僧日羅上人が三草山に清水寺を開きました。もともと慈眼寺は、三草山の清水寺を取り囲む四十九院の宿坊の一つ、自雲庵だったと伝えられています。戦国時代の末、織田信長の打ち払い令で三草山清山寺は焼失しましたが、神山村の村民の手によりご本尊の千手観音は麓の白雲庵に運びこまれ、境内の観音堂に安置されました。これが現在の慈眼寺のはじまりと伝えられます。

 この観音様には次のような伝説が伝えられています。まだ三草山に清水寺があった頃、能勢の庄屋の持ち山から木が全て盗まれ、医者の道越が疑われました。道越が獄につながれると、道越の娘は父の疑いが晴れるようにと、三草山にある千手観音様へ三七(21日間)日の願を掛けてかよいつめました。そして満願の二十一日の最後の晩、石段の下でふと娘が見上げると、石段の途中に大きな狼が娘を見下ろしています。娘は、目をつむり観音経を唱えながら一段一段と石段を登ると、無事に観音堂の前に辿り着いたので目を開くと狼の姿は消えていました。やがて間もなく本当の盗人が捕まって、

道越は許され家に帰ることができたということです。

 観音様への願掛けの満願の日に現れたこの狼は、観音菩薩の化身であったと、慈眼寺に伝わっています。清水寺を開いた日羅上人が百済の帰化人であったこと、狼が魔伏せ盗賊除けの神であることを考えると、この伝説は能勢地方に大陸から伝わった狼信仰のなごりとも考えられます。慈眼寺には、観音菩薩の化身として、狼像が建立されています。

本尊

 地蔵願王大菩薩(千手観音)

御利益

 災難除 盗難除 祈願成就

祭礼

 4月8日花祭り

名物

 汐の湯温泉 鮎(夏) 松茸(秋) シシ鍋(冬)

所在地

 大阪府豊能郡能勢町神山285番地

アクセス

 能勢電鉄線「山下」駅から能勢町役場方面行きバスで
 「森上」停留所下車 徒歩15分