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 北中山・狼石(おいぬいし) 

 旧根白石村方面から仙台城下に入る中山街道の途中、中山峠にひっそりと残っている石碑です。石碑には、「天保十三年三峯山」と彫られています。江戸時代に三峯神社から勧請されたものでしょう。  

 この石碑にまつわる言い伝えによりますと、峠のふもとの実沢村に庄之助という人がおりました。庄之助が馬に薪を積んで仙台城下に売りに行こうと峠まで来ると、狼がのどに棘を刺して苦しんでいます。哀れに思った庄之助が棘を抜いてやると、恩に思ったのか狼は庄之助が峠を通るたびに送り迎えをするようになったとのことです。庄之助は峠を越えるたびに狼におにぎりを与えて食べさせておりましたが、やがて歳をとった庄之助は亡くなりました。狼石は、庄之助の子孫が残された狼を哀れんで建てたと伝えられています。

 峠に登る坂は早坂と呼ばれ、難所の急坂として知られていました。江戸時代には坂道に丸太を埋めて階段を作り、その上を荷を背負った馬が行き来していたそうです。峠のある中山一帯は数十年前まで鬱蒼とした森で、明治のころまで狼がいたとのことです。峠道の脇には通行の安全を祈願する石碑が立ち並んでいました。

 現在では一帯は開発が進み、住宅街が広がっていて、当時の面影はありません。狼石はもともとふもとの早坂下橋のたもとにありましたが、道路拡張工事に伴って他の石碑とともに、東北道を見下ろす岡の上に移されました。時代は変わりましたが、庄之助の子孫の方が今でも狼石を手厚く供養しています。
祭神
 不明
御利益
 盗賊除け 通行の安全(?)
祭礼
 不明
名物
 笹かまぼこ(仙台)
所在地
 宮城県仙台市泉区北中山3-9
アクセス
 JR仙台駅から実沢営業所方面行きバス 県特殊教育センター前下車
 道なりに徒歩5分 東北道ガード下をくぐってすぐ